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参考書籍

参考書籍

発酵ウコンの生理活性に関する学術的背景

発酵ウコンの病理効果)

(7)
喫煙の発がん性抑制
1.

発がんイニシエーターは数多くありますが、発がん性の高さでは喫煙は際立っています。
日本の1年間の死亡者数は約100万人、内がんでの死亡は約30万人、その内肺がんがトップで約7万人。
そして喫煙が肺がんの主原因で80~90%を占めています。
米国の広範囲な疫学調査によれば全てのがん死の30%は喫煙が主原因となっています。

2.

たばこには約2,000種類の化学物質が含まれており、そのなかには多くの発がん物質がありますが、
なかでもジメチルニトロソアミンとベンゾピレンの発がん性は強く数十年前から認識されています。

3.

ジメチルニトロソアミン
(CH3)2NH=0、DMNAと略される。微黄色の液体、発がん性を有するアルキル化剤の一つで、
強力な肝腫瘍誘発剤です。
生体内で陽電荷を持つカルボニウムイオンを生じ、これが核酸などの生体高分子をメチル化し、
塩基を修飾するのでDNA異常が発生しこれががんの原因となります。

4.

ベンゾピレン
水に不溶、コールタールから抽出される代表的発がん物質。
1915年山際勝三郎らがウサギの耳にコールタールを塗布して扁平上皮がんを発生させました。
そして1933年コールタール中の発がん有効成分の一つがベンゾピレンであることが同定されました。
アミノベンゾピレンなどの複素環合物はスーパーオキシドやヒドロキシルラジカルを発生し
二次的に塩基変化を起しDNA異常が発生します。

5.

ベンゾピレン
これらの発がん性を持つアルキル化剤の発がんの中心は、核酸のグアニン(G)基のN-7位がアルキル化を受け、
その結果DNAの構造に歪みが生じたり、2本のDNA鎮の間に架橋が生じたりすると考えられています。

6.

「喫煙者のクルクミンによる尿中突然変異誘発物質の減力」インド国立栄養大学
Kamala Krishnaswamy 他、Mutagesis Vol.7 no2 1992
■要旨
16名の常習喫煙者と6名の非喫煙者にウコンを1.5g、30日間投与し尿中突然変異物質の排泄量を
観察したところ、喫煙者において有意に減少し、一方対照した非喫煙者においては変化がなかった。
これらの結果から、ウコンは抗突然変異物質に効果的であり、
さらに予防においても有効であることが示唆されました。

7.

「クルクミンのラットの肺と肝臓に於ける煙草の煙とエタノールで誘導される脂質変異に対する抑制効果」
マドラス大学 A.J.Vanisree他
Molecular and Cellular Biochemistry 288 20062
■要旨
煙草の煙とエタノールに激しく曝されたラットに対するクルクミンの効果について評価したところ、
●肺に現れる炎症など前がん状態を抑制した。
●GTO、GPTなどの数値が状態に抑えられることから肝機能が増強された。
●胆汁酸の排出を促進しコレステロール代謝を正常化した。