ウコンを知る・楽しむ

  • ウコンとは
  • ウコンの効果
  • なぜ発酵なのか
  • 参考書籍
  • 関連情報
  • 体験者の改善事例
  • 研究会のご紹介
  • 発酵ウコン

参考書籍

参考書籍

活性酸素を減らせばガンも老化も防げる

酸素を大量に使う生物ほど短命である

ごくふつうの空気を吸っている場合でも酸素の毒性から逃れることはできない、ということが真実であることを、
動物実験によるデータから検証してみましょう。

ゾウの平均寿命は70年で、生まれてから死ぬまでの脈拍数は約8億回といわれています。
一方、ヨーロッパの森に住むトガリネズミという動物は、人間の手のひらにのるほどの大きさで、平均寿命は1年。
ところが一生の脈拍数は、ゾウと全く同じ8億回ということがわかっています。

この数値から見ると、トガリネズミはゾウが70年かかって打つ脈拍を1年足らずで打ってしまい、
ゾウの70倍の速さで心臓から血液を送り出していることになります。

さらにおもしろいことに、トガリネズミが一生の間に細胞・組織1gあたりで消費する酸素の量は、
同じ単位で見たときのゾウの酸素消費量とまったく変わりありません。
脈拍数と兼ねあわせて考えてみると、トガリネズミは、ゾウの70倍のスピードで酸素を消費して、
駆け抜けるように一生を終えてしまうのです。

次に、酸素の消費量と寿命の関係を知るために、冬眠する動物の実験データをごらんください。
冬眠する温血動物は、冬場、活動を停止している間、体の温度が下がります。
それに比例して、酸素の消費量も極端に少なくなります。

ここではチョウセンシマリスを例に取り上げてみましょう。
チョウセンシマリスは、ふだん1分間に60回くらい呼吸する動物です。
このチョウセンシマリスを冷蔵庫に入れると冬眠をし始め、呼吸数は2分間に1回のペースになります。

冬眠中の呼吸数が少なくなるのは、酸素の摂取・消費をできるだけ少なくし、
代謝のスピードを遅くしていることを意味します。

つまり、ここで考えられるのは、冬眠する動物は、眠っている間、体力の消耗を少なくし、
酸素の害から自分を守っているということです。

酸素量と寿命の関係は、同じ動物をグループに分けて冬眠時間を変えたとき、
寿命にどんな影響が出るかを調べた実験結果を見ると、はっきりします。

トルコハムスターの場合

一生のうち、冬眠した時間(%) 寿 命
11% 727日
12%~18% 916日
19%~33% 1,093日

ごらんのように、冬眠する時間を長くして酸素の消費量を減らしたグループのほうが、長命であることがわかります。

最後に、運動などによって酸素の消費量がふえた場合、寿命がいかに変化するかを調べた実験データをご紹介します。

イエバエを化粧水のビンくらいの小さな容器(容積…約250ml)と、
石油缶くらいの大きな容器(容積…約27リットル)で、
それぞれ飼育します。

どちらの場合も、空気は自由に出入りするので、酸素不足になるようなことはありません。
ただし、小さな容器のほうは、狭くてあまり身動きができず、ときおり羽をバタバタできる程度。
大きな容器のほうは、自由に飛びまわることができるようになっています。

さて、どちらのイエバエが長生きするでしょうか。

「大きい容器のほうが長命。小さい方は、運動不足でストレスがたまってしまうから」
たぶん、読者の90%までが、そう答えるのではないでしょうか。
ところが、答えは正反対。
大きな容器のハエは最長33日、小さい方は78日だったのです。

一見したところ、大きいほうは自由に運動できた分、長生きできそうに思えます。
けれども、動けるということは、それだけ酸素消費量が多くなるということを意味します。
大きい容器のハエは、バタバタ動いて酸素の毒性によりいっそう侵され、小さい方の半分も生きられなかったわけです。

以上のような実験結果はすべて、酸素をとり込みすぎると、体のなかに毒が発生し、短命になることを示唆しています。

酸素呼吸をする私たち人間も、酸素の毒を無視することはできません。
このように、体にとり込んだときに毒性を発揮する酸素を、活性酸素(フリーラジカル)といいます。
しかも、消費する酸素がふえればふえるほど、体内では活性酸素が盛んに発生することになります。

私たちは、いままで、活性酸素の恐ろしさをあまりにも知らなさすぎました。
ましてや、活性酸素について何の知識も持たず、ジョギング、エアロビクス、
水泳のような激しく酸素を消費するスポーツにチャレンジすることがいかに危険なことか、
おわかりいただけたのではないでしょうか。